ご遺族や他の参列者に不快感を与えないよう、事前に葬儀のマナーを確認しておくことは大切です。ただ、マナーは故人が信仰していた宗派によって変わるケースがあります。例えば、お焼香も同じ仏教であっても真言宗や天台宗、浄土真宗などによって行う回数が異なります。真言宗の場合、お焼香は3回行いますが天台宗だと回数や作法に規定はありません。浄土真宗は1回のみお焼香を行います。このように、お焼香だけでも回数などが異なるようです。
弔電を送る際には、文面に注意しましょう。ビジネス関連の相手であれば、用意されている文例集から引用しても構いません。しかし、個人的な付き合いのある方にはそのまま使うと味気ない文章になってしまうことがあります。基本的な文章の形としては、最初に宛名を書き、故人を氏名で名指しせずに宛先の方との続柄を表す敬称を記して遺族にお悔やみを申し上げます。宛名は喪主が基本ですが、友人や知り合いの家族が亡くなった場合は、友人や知人宛にしてもかまいません。
葬式の際に葬儀会社にお世話になるのはもちろんですが、お通夜と葬式でお経をあげてもらう寺院の住職へのお礼も必要です。お布施とお車代を支払うのが一般的ですが、金額は宗派によっても異なりますし、寺院によっても差がありますので事前に聞いておくのがベストです。また戒名などを付けてもらう場合もお金がかかりますので、相場をしっかり確認した上で用意しておくことを心がけてください。葬儀会社のスタッフに相談する機会も多いですが、お布施に関してはスタッフが判断できないケースが多いので、直接住職に相談して金額を教えてもらうのが最適です。
葬儀を執り行う際には、葬儀業者に依頼して手伝いをしてもらうというのが現在では一般的です。その際に頭を悩ませることになるのが、業者へのお礼はどうすれば良いのかという点ではないでしょうか。心付けをする必要があるのかと悩む人もいますが、今の時代では葬儀料金の中に全て含まれているケースが多くなっており、改めて心付けをする必要はないとされています。中には、最初から見積もりに心付けかサービス料として入っている場合もあり、そうなれば心付けは不要です。
葬儀をした後にはたくさんのやるべきことが控えていて、それのために何週間もの莫大な時間と手間がかかります。まず第一にお葬式にかかった巨額の費用を業者に支払いに行かなければなりません。次は市町村役場の窓口へ出かけて故人の戸籍の抹消などの行政手続きを必要とします。さらに故人が残した遺産などを親子兄弟間などで分配しなければなりません。それをしたうえで相続税などの申告を10か月以内にしなければなりません。また遺産は現金だけでなく家や車などあらゆるものが対象になります。